2008年02月25日
英語リスニング、全力で100%を聴き取りにいく姿勢こそが力を伸ばす。
もう一週間ほど前の事件になりますが、新千歳空港の滑走路で、飛行機が無許可で離陸しそうになり、あわやもう少しで大事故か…というニュースがありましたよね。
で、管制交信を通じての英語表現を言い違えた、聞き違えたというような話が、発生の原因としてあげられています。
管制用語としてのtake offとdepartureの意味する範囲を取り違えたとか、あるいはexpectの部分を聞き漏らして離陸許可と勘違いした…といったことが、新聞では報じられていました。
もちろん、指示を復唱して再確認しなかったこととか、英語の聞き取りミス以外の理由もおそらくはあるのでしょうが、ワタクシは単純に、これは恐ろしい話だなぁ…と思いましたね。
ちょっとした聴き取りミスが惨事につながりかねない、ということ自体の恐ろしさももちろんあるのですが、パイロットのように、多くの人命を預かる飛行機の操縦・離着陸というものすごい緊張を強いられる場面で、日常的に英語を使っている人のするミスにしては、これはあまりな凡ミスのような気がします。
管制交信はほとんどすべて英語で行われるとはいっても、使う英語表現だって割と定型的なはずですし、数や種類だってそうは多くないはずですよね。
つまり、「英語を日常的に業務で使い慣れた者が、高度の集中力を必要とされる環境で、定型的でよく聴きなれたはずの英語を聴いたにもかかわらず、聞き違えによる深刻なトラブルが生じた」わけです。
この事実に、「そう簡単に克服できない世界の存在」のようなものを感じて、ちょっとブルッとしたわけです。
英語を学ぶ者にとって、こういうのは、ちょっと考えさせられる話はないでしょうかね。
ところで、その英語リスニング。
ワタクシの個人的な体験として、少しアドバイスめいたものを申し上げたいと思うのですが。
あくまで自己評価ではありますが、何を言われてるんだかさっぱり聴き取れずに、独りモンモンと苦しんでいたかつての自分と比べてみると、さすがにリスニングの力はずいぶんと上がったものだ…と実感する瞬間が、実は内心で時たまあったりします。
もちろん、ほとんど聴き取れず理解不能、細々と積み重ねてきた自信をコナゴナに打ち砕かれる瞬間も、いまだひんぱんにあることも、これまた事実ですが…。
それはともかく、いったい我ながらどうしてここまでリスニング力が伸びたのか、その理由について、考えるともなく考えてみるときがあるのですが。
実は、いくら振り返ってみても、これといったはっきりとした理由は、いまだに思い当たらないんです。
おそらく「膨大な量の聴き取りを、膨大な時間をかけてやったから」ということだけは、まず確実だと思うのですが。
とにかく「このリスニング学習法でやったから、上達した」といった、ある特定のアプローチに頼った結果でないことは、確かなようです。
かじるだけはたくさんかじったものの、結局どれも長続きしませんでしたので(笑)。
で、今から過去を振り返ってみて、リスニング向上にはっきり寄与した理由としてあげられそうなのは、結局、わずかに二つだけのような気がしています…。