2010年02月04日
英語・英会話の本選びは、技術やノウハウを「一つだけ盗む」つもりで。
久しぶりに大型書店の英語・英会話コーナーに行ってみましたが、相変わらず目まいがするくらいのボリュームです。
最近ますます発行が増えてるんじゃないの?ってくらいに、そのノウハウも実に多種多様。
まぁ売れ行きを考えたら当たり前なんでしょうけど、やはりあいも変わらず「安・近・短」路線が、圧倒的に優勢のようです。
タイトルだけみると、「8秒」と打った本がありましたが、これが現時点で最短では(笑)。
「1分間」というのも目につきましたね。
いまや「3ヶ月や半年で身につけましょう」って言ったら、なにノンキなことを!と叱られそうな勢いです。
皆さんそんなに急いで、一体どれだけ忙しいんだか…。
何十年も腰を据えて気長にガンバリましょう…ってこのブログのようなコンセプトの本は、目に入った限りではありませんでした。
当然ですかね。秒単位で勉強するこのご時世に、ちょっと勝ち目はアリマセン。
日本語をひととおり聞いて・話して・読んで・書いてと、自在に扱えるようになるまでにかかった年数の長さを素直に思い返してみても、はじめて触れる異文化圏の単語やフレーズ・文章を、そんなに短い時間で思い通りに使いこなせるわけないと思うんですが。
やっぱり「大脳生理学」とか「科学的メソッド」とかでドンと迫られてしまうと、なんというか魔法のような方法がどこかにあって、それが私の中の未知なるパワーをすべてを引き出してくれる…などと夢見てしまうんでしょうね。
ワタクシもこれまでの数十年はサンザン英語・英会話の本を買い込んできましたので、そのヘンの心理はよくわかります。
ただねぇ、出張や旅行の数日間だけ持てばOKっていうのならともかく、外国語をそれなりに身につけようと思っているならば、やっぱりあんまりセカセカと急がないほうがいいと思うんですよ。
上の本のように、「できるだけ急げ!人生は短いぞ!」って真逆のコンセプトを主張する方も世には多いんで、そのあたりはいま実際に勉強されてる皆さんの判断ひとつになりますが。
ただ数十年の経験から言わせてもらえば、ふつうの人にとって「急いで身につけたものは、そのぶん急速に溶けてなくなる」んですよ。