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GW中に英語・英会話の勉強をしようと思っている方への、2010年的追記。


ふとカレンダーをみるともう4月の終わり、GWに入ろうかという時期です。

今年ももう3分の1が終わっちゃいましたね…こっちはもういい歳なんで、月日の流れる速さにもう、ため息をつくばかりです。


ということで、このブログでGWの時期にはどんなこと書いてたっけ?とさかのぼってみたら、こんなこと書いてました。

GW中はひとつ英語の勉強でも…と奇特にも思っている方に(2008年版)。
GW中はひとつ英語の勉強でも、と奇特にも(笑)思ってる方に。


身体的・精神的休息がpriorityという人を除いて、まとまった休みができたから英語・英会話でもやってみよう…というキトクなことを考える人がもしいるなら、その期間でひとまとまり、なにか完結できるようなことをイベント的にやってみたらどうですか?って趣旨のことを、このときは書いてますね。


まぁ言いたいことの趣旨としては変わらずですが、「イヤイヤ日本も激動期、のんびり遊んでいる場合ちゃう。自己啓発だ、英語やろう」と思っている方のために、多少つけ加えて書いときます。

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ワタクシははからずも数十年間、英語をコツコツと-あるいはタラタラと-今日まで勉強し続けているわけですが、その個人的経験から最近とくに確信を持っているのは「外国語の勉強は波の満ち干きのようなものだ」ということです。


以前は、あたかも雪が降り積もるように、時間の経過とともに積み重なっていく「蓄積」こそが優れた語学力の本質かなとも考えていましたが、考えてみると、人は過去に積み重ねたことをすべて、忘れず覚えているわけじゃない


受けてきたレッスンの内容をすべて、現在の自分に経験として反映させ、自身の血肉としているわけじゃない。

ポコポコ忘れ抜け落ちて、記憶のフレームはもう穴だらけなわけです。


こと英語・英会話学習に限っても、同じ失敗だってもう自己嫌悪に陥るくらいに何回もするものですし、あんだけラインマーカーをひいて、単語集やフレーズ集をボロボロになるくらい読み返したにもかかわらず、肝心の場面ではマルッと(笑)頭から抜け落ちて、まったく出てこなかった…ま、こんなことはいくらでもありますわね。

結局、行きつ戻りつというか、忘れては覚え、また忘れてはまた覚え…というプロセスを、長い時間の経過のなかで幾度も経験することによってしか、自分のなかで「外国語をある程度モノにした」という感覚というか確信が、磨かれてこないわけです。


これって、本人がうまくなったと思い込んでいるだけで、客観的に周囲からみると全然ヘタじゃん!ってことは、もちろんあるでしょう。

でも多くの英語・英会話の学習者は、たとえそれが自身の勘違いであろうとも、この「英語をマスターした」って確信を、ごく自然に、腹に落ちる感じで身につけるところまでは、到達していないんじゃないでしょうか。


英語・英会話学習がひとつのビジネスとして、この日本で止むことなく成立しているってことは、「自分が外国語を身につけるための最適解が、きっとどこかにあるはずだ」とばかりに、絶えず新しい方法論を求める人々の需要が決して途切れない、ということを意味しています。


もし英語学習の本を10冊も買って、英会話学校にも通ってラジオ講座も聴いて、「よし、英語をモノにするやり方はだいたいわかった、あとはなんとか自分でできるな」という人ばっかりだとしたら、英語産業はこんなふうに巨大化していませんよね、きっと。

自分自身の内に確信を持つに至らない英語学習者が巷にあふれているからこそ、今日こうなっていると思うのです。


よく「外国語学習には目標・目的が必要」という声がありますが、ワタクシは、目標や目的を掲げて語学を学習するというのはつまるところ短期決戦にすぎず、「そこ(目標・目的)に到達した後はどうなるのか?」という部分の検証が、すっぽり抜け落ちているように見えます。

私たちは日本語を身につける過程において、「日本語の達人になろう」などとたいそうな目標を掲げてはこなかったはずですよね。


もちろん、短期決戦で勝利することがまったく無意味だと言っているわけではありませんよ。

海外出張で商談を成功させるためにちょっとした英会話が必要なので集中特訓をして渡航、努力の甲斐あって商談は上手くいった…これはこれで結構な話です。


しかしこれはある特定のケースで、着脱可能な最適のパーツをうまく用意できたに過ぎず、アナタの血肉に溶け込んで昇華したわけではない

英語・英会話学習においてアナタが求めているのは、この着けたりはずしたりできるパーツやガジェットの数を増やしていくことなのか、それとも英語という言語をアナタの中に溶け込ませ住まわせたいのか、結局どっちなのか?ということです。


ワレワレが母国語である日本語を身につけてきたときは、そんなに難しいことは考えてこなかったですよね。

読み書きは学校で習う必要があるにせよ、全日本国民が日本語の操りに不自由してこなかった共通要因としては「ただただ膨大な時間を、日本語を操る過程において注ぎ込み費やしてきた」ことくらいしか、たぶん無いはずです。


ワタクシは言語学も大脳生理学も知りませんが、母国語を身につけるのと外国語を身につけることは異質のものでそもそも比べられないという説があることくらいは、承知しています。

しかしこれまでの個人的語学学習の経験から、「短い期間で身につけたものは、そのままでは長い時間の経過に耐えられない」ことが事実であることには、強い確信をもっています。

だから「短期間で語学力がアップ」するための「集中特訓・集中学習」は、それをやり終えた後こそが大事だと考えるのです。


波打ちぎわに強く砂浜に文字を書きつけても、3回も波が往復すれば結局は消えてしまうがごとしで。

外国語を身につけるというのは、結局は砂浜の文字が消えてしまうという事実を認めながらも、自分が砂に何を書いたかということだけは忘れずに、いつまでも覚えているようなものかも知れませんね。


で、ゴールデンウィークに話を戻すと。

まとまった時間に短期集中でフレーズ集を一冊勉強するとか、よい時間の使い方だと思います。


でもそこで得たもの、その本質はあくまで「ひとつの非日常的なイベント」であり、短期目標を掲げてそれを実行した、ということなわけです。

それが波にかき消される砂浜の文字に終わるか、アナタの心に生涯あり続ける何かに昇華するかは、「その後の」アナタ次第ですよ。


まぁとにかくそんなわけで(笑)、勉強するにせよ遊ぶにせよ、皆様よいGWをお過ごしください。

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