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この大変な時代、「2009年的」英語・英会話の上達アプローチを考察。


そろそろ、2008年もオシマイですね。イヤほんとに、大変な一年でした。

とくにサブプライム問題が日本にはっきりと爪痕を残し始めた10月頃からは、それ以前に比べて、世の中がまるで別景色のようでした。


ワタクシの住む地方都市では、ついこの間のクリスマスも、街ではジングルベルの音色なぞは、ほとんど聞こえずじまい。

商店街も、明るい音楽を流す元気すら、失っているように見えました。

まるで、2009年にやってくる大きな衝撃をひしひしと予期して、街全体が声もなく、立ちすくんでいるかのように感じます。


数日前には、「2009年3月まで、8万5千人もの非正規労働者が失職」との、政府見通しも出されましたね。

こうなると、明るく来年を語ろうとするほうが、無理ってもんです。


これまでの景気を引っ張ってきた自動車などの「輸出産業」と「円安」の両輪が、二つともドツボにはまってしまったわけですから、政府がどんな対策を打とうとも、少なくとも2009年の一年間だけではどうにもならないことは、ほぼ自明のことでしょう。

これが「全治三年」程度の浅い傷ですむのか、はたまた暗く長い長いトンネルの入り口に立っているのかはわかりませんが。

少なくとも、これから迎える2009年に回復のきざしを見出すことはほぼ無理、と言わざるを得ないようです。


TVや新聞では連日のように、「派遣切り」の特集が組まれていますね。


このブログを読んでいる方のなかにも、はからずも職を失われた人もいるかもしれません。

現在はまだ仕事に就いていても、来年以降の厳しい情勢が自分に及ぶかもしれないという「影」を、ひしひしと背中に感じている方も、きっといることでしょう。

また、必ずしも自分の心配だけでなく、家族や恋人・友人の動向を案じて、心を痛めている方も多くいることでしょう。


そんな年末、英語や英会話の勉強なんかにはとても身が入らん…という気分の社会人や、就職を控えた学生の方などがいるのは、無理からぬというか、当然と思います。


こういうときに「短期決戦で集中して効率よく勉強して、英語・英会話の実力をアップしよう」などとは、間違っても考えないことです。

頭の中が就職や生活など自分の人生のより大きなテーマに支配されがちな状況のときは、「短い時間で要領よく」というアプローチこそ、逆にもっとも非効率に作用します。


かりに、首尾よく短期で学習プログラムを終えたとしても、たとえばリストラなどの大きな衝撃が、学習を終えて間もないアナタを襲ったりすると、せっかく学んだことが長期記憶に移し替えられる前に、アタマの中からなにもかも吹き飛ばされてしまうことでしょう。

もっと悪ければ、ショックで英語の勉強どころか、なにもかも手につかなくなってしまう…ということだって、あるかもしれません。

そうなったら、精神的に立ち直る日がくるまでは、外国語の実力アップをはかろうなどとするのは、ザルで水をかきだすようなものです。


ではそんなときは、立ち直るまでは、英語・英会話の勉強など放り出してしまえばよいのでしょうか?

いずれ必ず学習を再開する…という内心の確信というか、強い信念をお持ちの方ならば、それでもよいかもしれません。

その場合は、以前 「挫折」じゃなく「中断」にすぎない、と言おう。 でも書きましたが、なにくわぬ顔でまた、学習を再開すればよいのです。


しかし普通のヒトにとっては、いったん遠ざかってしまうと、同じところにもう一度もどってくるというのはなかなか大変で、しかもエネルギーを要するものです。

したがって、勉強を完全に放り出してしまうのも、これまで使った時間を考えれば、やはりもったいないでしょう…と言いたくなります。


じゃあ、英語・英会話の勉強が手につかないような精神状態 -おそらくはこれからやってくる2009年の、とある時期のような- のときには、どうすればいいのか。

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ワタクシは「いつもどおりに、ふだんやっている勉強の仕方でやってください」とアドバイスしたいですね。

ただし、頭に入る・入らない、能率のいい悪いなど、学習プロセスや学習結果の善し悪しについてはいっさい問いません(そりゃ、集中できておぼえられるならそれに越したことはありませんが…)。

いつもどおり机に向かって英単語集などを拡げ、一定の時間を英語・英会話の勉強に捧げたという「外見的な事実」こそが、ここでは大事なのです。

「こういったときは、とにもかくにもカタチが大事」といいたいわけです。


言い換えれば、「型・フォームのチェックをやり続けることに、神経を注ぎましょう」ということです。

他のことをやる精神的余裕がなくとも、これまで築いてきた自分の学習スタイル・基本のフォームを無意識のうちにカラダにおぼえこませる訓練だけは、意識的に続けるのです(参考まで 英語学習、今までの自分のスタイルとフォームは、絶対に捨てない。 をごらんください)。


これさえ続けていれば、ショックが癒えて、いつもの平常な心持ちがあなたに戻ってきたときは、心身ともに英語を吸収する体勢にすぐに復帰することができます。

パソコンを例にとると、ソフトを再インストールするのではなく、スリープモードでいるようなものですね。


以前の記事に書いたと思いますが(どの記事かは忘れましたが…)マリナーズのイチローは、昼食はいつも奥さんのつくってくれた特製のカレーだけを食べていて、それがかれこれ7年以上続いているそうです。

ランチのときは、他のメニューはいっさい、食べたことがないそうです。

天才イチローといえども、数年のうちにはバッティングの調子が悪いときなど、何度もあることでしょう。

しかし、調子のよいときもわるいときも、彼は同じ昼食メニューをとり続けているわけです。

気分を変えて他の食事を…ということをやらない。

現時点でどのようなコンディションにあろうとも、「同じカレーを食べ続けること」が、彼のフォームのひとつになっているわけですね。


英語・英会話学習者である私たちも、自分なりのフォーム、「自分にとってのイチローのカレー」を見つけるべきだと思うのです。

苦しいとき・つらい時も、これと決めて続けてきたやり方を、愚直に同じフォームで続ける。

それこそが、自分の内面の感情が外部の環境変化によって大きく振り回されたようなときに、もとのポジションに戻るための拠り所になる。

バラバラに四散した気持ちが、やがて自分のなかのひとつところに収束してゆくときの目印になるのです。


新しい年を迎えるにあたり、英語・英会話の学習に日々いそしむアナタに、「自分自身の学習フォームを築き、雨が降ろうと風が吹こうと、何年もそれを愚直に続けること」の大切さを、いま一度メッセージしておきたいと思います。


きたる2009年、私たちの人生や内的感情がどれくらい大きく揺らされ、振り回される年になるのか。

それはわかりません。

しかしもし、何の影響も受けず何事もなく平穏に一年が過ぎたなら、その方は相当にラッキーだと考えるべきでしょう。


2009年は、何らかの直接的な「痛み」を多くの人が実感する一年、誰もが心の備えをしておくべき一年になるような気が、強くしています。


しかし、たとえそうだとしても、「来年がよい一年でありますよう」と祈らずにはいられないことも、また確かですね。

自分のためにも、自分が大切に思っている人のためにも。

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