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洋画DVDで英語を学ぶなら、特典の「監督音声解説」を聴こう。


英語・英会話の勉強をかねて、洋画のDVDをsubtitle(字幕)無しモードにして見ている方、たくさんいますよね。


ワタクシも機会があればやるようにしてますが、見ている途中で聴き取れなかったセリフがいくつか積み重なってくると、どうしても気になってしまって、その後のストーリー展開を追うのにも、いまひとつ身が入らなくなってしまいがちです。

で、結局ガマンできなくなってモードを元に戻し、英語や日本語の字幕を画面上に復活させて「あぁ、こういう意味か」と確認し、納得したはいいものの。

また字幕ナシモードに戻すのがつい面倒くさくなって、字幕を出したまま最後までそのまま見てしまったりします。

これじゃ、意味ないのですが。

ただワタクシ、DVDレコーダの前で同じような状態に陥っている学習者の方は、きっと全国にたくさんいるはず…ともにらんでいるのですが(笑)。


ま、それはともかく、この週末は「The Bourne Ultimatum」をレンタルしてきました。

映画館でも見たんですが、細かいところをもう一度見たくなりまして。


この作品、ご存知のとおり、人間離れした強さのボーンを演じるマット・ディモンが、追ったり追われたりで世界中をかけめぐる、シリーズ三部作のラストです。

で、字幕を出したりひっこめたりしながら本編を見ていたんですが、ふとBONUS(特典)についていたFeature Commentary with Director Paul Greengrass(ポール・グリーングラス監督による音声解説)に目がとまって。


日本語字幕を出して見るともなく見ていたら、これが面白かったんですわ。

面白いというのは、コンテンツとしてはモチロンのこと、英語のリスニング・英語表現チェックのための「教材」としても、です。

正直なところ、映画本編の俳優のセリフを追うよりも興味ぶかく、監督の話しぶりを追うことができました。


これは個人的には、意外な発見でした。

英語学習という意味では、「監督のコメンタリー」が侮れないというか、本編を聴くよりもむしろ効果的なのでは?とすら、思ったことがです。


「なぜだろう?」と、考えてみたんですが。

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やはり映画はEntertainmentとしての完成を求めんがため、セリフや映像を純化させ、見る側の感情や想像力の幅にゆだねる部分がどうしても多くなるからではないか…というのが、まず思いついたことです。

(英語を聴き取ろうとして)俳優のセリフの字面だけを追うと、映画を五感で楽しむために必要なさまざまな要素のなかで、どうしても取りこぼしが増えてくる。


たとえば、ストーリーの緩急のつけ方とか、カット割りの妙とか、俳優の表情の変化とか、背景に流れる音楽とか、映画をからだ全体で味わうために必要不可欠な個々の要素を拾い上げる余力が、自分になくなってしまう。

話が進むにつれてそのような取りこぼしが積み重なっていき、最終的には英語のセリフを聴き取ろうとする行為に集中することを楽しめなくなってしまうからではないのか、と。

特にこの作品では、主役のマット・ディモンが、言葉少なに表情やしぐさで演じる部分が多かったのでなおのこと、そう思ったのかもしれませんが。


このように完成度の高い映画は、non-verbalな部分の解釈を見る側にゆだねてもなお、制作サイドが意図したとおりの結果を引き出すべく、脚本から編集まで徹底的に煮詰めて、最終的に画面に現れるディテールを練り上げていますからね。

そういう目に見えない部分が短いセリフに全部くっついているから、はじめて役者の発するセリフのひとつひとつに、ズシッと重みがのってくるわけで。


それなのに、そこから英語のセリフ部分だけを抜き出して、ですね。

自分が英語で話すときにピッタリの状況に出くわそうものなら、そのセリフ、ぜひ使わせてもらいまひょ…などとヨコシマなことを考えて見ているから、効果が乏しいと感じるのではないかと(これは、自分に言い聞かせてます)。


一方で、俳優のセリフ(あるいは沈黙)の後ろにある思考や感情の動き、そしてこの映画にとってこのシーンやこのカットがなぜ必要なのかといった理由について、あるときは理路整然と、またあるときは強い思い入れを吐露しながら語る監督のコメンタリーをじっくり聴いていると、心にスッと入ってくるものが、本編での俳優のセリフに比べてもなんだか多いような気がするんですよね。


解説だから、わかりやすいのは当たり前だろうって?そうかもしれませんね。

でも、英語学習に洋画DVDをすすめる方が多い中、解説の監督コメンタリーの方をより適切として推す話は、ワタクシはこれまで聞いたことがありませんけど。


監督は役者じゃないですし、少なくとも映画のコメンタリーというポジションでは、言葉で自分の意図を説明するよりないですよね

パーフェクトな説明は、すでに映画本編の中でやっちゃっているはずですから。


監督は映画全体を見渡しながら、ビジュアルとストーリーのひとつのまとまりを、一定の意図なりメッセージなりに導こうとしているわけで。

これを逆からみれば、映画全体からある一部のシーンを切り取って取り出し、全体の中における位置づけとその意味をきちんと言葉で説明することが、監督ならば当然できるはずですよね。


映画のクオリティが高いほど、その設計図を説明する監督の語り口も必然的に、論理的でよどみないものになるのでしょうか。

俳優がセリフ以外で演じて表現していた何かを、全体を捉える立場にあるグリーングラス監督が再構築して、言葉で説明してくれています。

われわれ英語学習者が、「自分も英語で話をするときは、このようにわかりやすく、機能的な話し方をしたいものだ」と思わせるほどに。


だから、英語の習得に活かしていくという点では、役者のセリフに注目するよりも監督の語りをきちんと消化しようとするほうが、言葉の情報量に着目した場合には、得られるものがより多いからかもしれません(全体の情報量としては、当然ながら映画本編にかなわないですけどね。)


でもこの洋画DVDによる学習方法は、たぶんいくつかの前提が必要にはなるでしょうけどね。
たまたまこのグリーングラス監督が話力のある人だった、という可能性だって否定できませんから。

まず当然ですが、見ようとする洋画DVDに「監督コメンタリー」の特典がついていること(笑)。

次に、その作品をすでに一通り見ていて、ストーリーも細部までかなり頭に入っており、なおかつ監督のコメンタリーを聞こうと思う位にはその映画が気に入っていること。

そしてたぶん映画の質にも、左右されるでしょうね。
監督の説明など不要、見れば誰もが同じ結論にたどり着くような映画なら、監督のコメンタリーを重ねて聞く気になどならないでしょうから。


これまでは洋画DVDを借りても、ワタクシはこのような監督のコメンタリーをじっくり見ることなど、ありませんでした。

時間も使うし、それなら本編をもう一回見るほうがよい…と、ずっと思っていたわけです。


しかし今回、気づきを得ましたので、これからは英語・英会話の訓練として見る際には、監督コメンタリーを中心に据えて研究しようと思っています。

皆さんも、お気に入りの洋画DVDの特典で監督コメンタリーがついていた時は、一度じっくりと、その語りをチェックしてみてはいかがでしょうか。

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