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    2007年08月06日

    外国人力士が日本語がうまいのは、アタリマエ。(1)

    今朝、新聞を開いてみると、以下のような内容のコラムが、目にとまりました。

    どうやらコミュニケーションの専門家が寄稿したものらしいですが、英語・英会話を勉強する学習者にとって、なかなか興味深い「勘違い?」が記されていましたので、かいつまんでご紹介したいと思います。


    まず、コラムに書かれていた内容をかいつまんで説明すると、こんな感じです。

    ・外国人力士のインタビューを聞いていると、その日本語のうまさにおどろく。
    また逆に、海外で活躍している日本人選手が、イタリア語や中国語を流暢に話すことにも驚く。

    ・彼らは、外国語を学ぶために海外にいったわけではないのにもかかわらず、あんなに上手にしゃべれるようになった。勝負に賭ける過程で、相当な努力をしてあそこまでしゃべれるようになったのだ。
    日本の英語教育にも、活かせるヒントがあるはずだ。

    ・英語の四技能、聞く・話す・読む・書くがあるが、全部できなくてもいい。
    まずは、「聞く・話す」を覚えたい人が多いのだから、「読む・書く」は必要に応じてやればいい。

    ・本当に英語をモノにしたいのなら、「英語を学ぶ」ではなく、「英語で何かを学ぶ」精神でいくべきだ。


    まとめると、ざっとこんなことが、書かれていました。

    まぁ、確かに外国人力士のインタビューの受け答えなんかは、よどみがなくてたいしたもんだと思いますし、海外で活躍するイチローの英語・引退した中田ヒデのイタリア語、皆さん流暢で、すばらしいと思います。

    そして、彼らが相当な努力をしてそれを身につけた、というところにも、異論はありません。

    そこまではいいのですが、そこから導かれた結論が、惜しいことに「間違っている」と感じました。


    まず、インタビューに出てくる外国人力士が日本語がうまいのは、誤解を恐れず言えば、ある意味アタリマエだと思うのです。

    それは、彼らの日本語習得に費やした努力を否定するわけではないですし、むしろその結果として、あそこまでうまくなるのはきわめて当然なのだ、という意味です。


    テレビでインタビューを受けるくらいですから、要するに「相撲が強い」わけですね。

    では、どうしてそこまで、相撲が強くなったか…?

    相撲部屋で大勢の日本人力士を相手に、朝から晩まで練習するなか、日本語の技を、日本人の日本語の指導を通じて、習得する。

    強くなるコツも、敗因分析も、日本語がわかってこそ。

    そして日本食を食べて、日本語しかない環境で、何年も生活する。

    24時間、何年も、ずっぷりと日本語漬けですよ。


    その中で、技量と理解度が優れた者が、強い力士として地位をあげ、勝負にも勝っていく。

    それを成し遂げてきた力士が、日本語が下手であることのほうが、むしろ不思議だと思いませんか?

    日本語で相撲の技のかけ方や、相手の勝因や敗因を日本語で説明できない力士が、勝ち残って幕内までたどりつけるはずがない、と、むしろ思いませんか?

    だから、彼ら力士や外国で戦うスポーツ選手にとって、その競技のベースとして使われる言葉を学ぶことは、技の向上・その競技に精通するための、不可欠な要素なはず。

    力士が手持ちの得意技を増やし、どんどん強くなっていくことと、そのために必要な日本語を覚え使えるようにすることは、彼らにとって完全に同一線上にあるはずです。

    そんなことがわからない外国人力士が、幕内に入ってこられるはずがない!と思うんですよ。

    彼らは、日本語を学んでいかないと、この日本の相撲の世界では、最終的にはオマンマの食い上げになるだけです。


    だから、タイトルでも書いたとおり、「外国人力士が日本語がうまいのは、アタリマエ」なんです。

    ただし、「テレビのインタビューに出てくるほどに強い、外国人力士は」という限定条件はつきますけれども。

    ということで、個人的にはテレビでインタビューを聞いていて「うまいなぁ」と感心はしますが、言ってみればただそれだけ。

    「なぜ、あんなにうまいのか?」については、別に驚いたりする必要はないわけです。


    私たちは、「24時間えいご漬け」の環境に、自らを置くことが可能でしょうか?

    普通は、ムリだと思うんですよ。

    それが環境的に難しい、この日本で暮す大部分のヒトにとって、英語・英会話が少しでも上達するためには、どうしたらよいのか。

    問題はそこなわけです。

    そこの絶対的正解が見つからないからこそ、日本の英語教育はこれほどまで混迷し、日本の英会話産業は花盛りとなっているわけです。

    続き、次回も書きます。

         
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