日々の生活に英語を影のように寄り添わせる、ちょっとした工夫。(5)
英語を日々の生活の場面で意識するチャンスを増やし、英語・英会話力の長期的な向上につなげていくためのちょっとしたコツのようなものを、数回にわたってご紹介してきました。
このブログでもこれまで折に触れて書いてきましたが、フツーの人が外国語の勉強をはじめることを決意し、ネイティブ並とはいわずとも外国語としてほぼ不自由なく使いこなせる、俗に言う「英語をマスターした」レベルまで達することがムズカシイのは、なぜでしょうか?
細かい理由はいろいろ見つけられるでしょうが、根本をたどっていけば、つまるところ「英語を勉強するための投下時間量が、絶対的に少ない」ことにこそ、本当の理由があるのだとワタクシは思っています。
普通に働いたり、学校で授業を受けたりして、日々を忙しく生きるワレワレにとって、語学の勉強にあてるためのまとまった時間を一日の中からひねり出すことは、それだけ大変なことなのです。
一日の中で英語の勉強に時間を多くあてることがどうしたってできない、ごく普通の人にとっては、英語への投下時間量を増やすためには、たとえ少しずつでも長い年月、投げ出さずに英語の勉強を続けていくことしかありません。
そのために、それがイヤになったり飽きたりしないよう、日常生活で少しでも英語を楽しみ、アタマの片隅で意識し続けることは、とても大切だと思うのです。
ですので、これまで書いてきたような方法も参考にしていただいて、英語を自分の日々の生活でずーっと楽しんでいくようにするための、アナタなりの方法を、いくつか持ってほしいと思います。
で、もうひとつだけ、ワタクシがやっている、ちょっとした工夫を話しておきますね。…
それは、「自分のココロのなかでの一言つぶやき、思いだけを、直後に英語で言い換えてみる」、というやり方です。
「一言で終わるつぶやき、思い」というのは、たとえば「ちぇ、まいったな…」「勘弁してよぉ」「やべ、時間おしてる…」「アイツ、この期におよんで何言ってんだ?」とか、そういった類のワンフレーズです。
これをココロのうちで思わずつぶやいたあと、すかさず英語に置きなおしてみるクセを身につける、ということです。
「やべ、時間おしてる…」と内心つぶやいたあとに、"Oops,time is running short!"と、続けてやってみる。
こういうのを習慣化しよう、ということですね。
コツは、ココロの中でつぶやく程度にとどめておくこと。
人が回りにいなければ、もちろん口に出して言ってみるほうがベターですが、人と会話しているときにいつも、"Wow,that's SO cute!"とかやってると、「あの人ナニ?」って、どうしてもなっちゃいますからね…。
しょうがないので、内心で独りで、セルフチェックするわけです。
余談ですけど、ワタクシの前の会社の同僚で、海外勤務が長くほとんどNear Nativeみたいな人がいまして、いつも日本語に英語の混ざった話し方をする人がいました。
海外帰りであるのを知っている同僚は、たいして何も感じていなかったと思いますが、普通の人が聞いてたら、きっとヘンに感じたんじゃないかなぁと思います。
いつも、「それはとってもmake senseする話ですね。」という話し方でしたからね。
これではギリギリ一歩間違えると、ルー大柴になってしまいますから。
ですので、普段はなるべく心の中でやりましょうね、ということです。
お気づきのとおり、自分の身の回りのことや感情を、英語で言い換えてみようというアプローチそのものは、ごくごく普通の英語・英会話勉強法です。
ただ、ワタクシが強調しておきたいのは、あくまで英語での言い換えを試みるのは、「一言で終わるつぶやき、思いだけ」に留めておくほうが、やり方としてはたぶん長続きする、ということなのです。
ちまたにあふれる「自分の生活を全部、英語で言い換えてみよう!」「24時間英語漬け!」というやり方を、オススメしたいわけではありません。
それではいくらなんでも多すぎて、いっぺんにやると疲れてイヤになってしまうのが、オチだと思うので。
長く続けるという意味で負担感が少ないのは、「ちょっとした一言の、英語への言い換え」を、なるべく数をたくさん試みるアプローチのほうが適していると思います。
応用編で、「自分の備忘メモは、なるべく英語の省略語をつかうようにする」というのも、オススメですね。
よく知られたRe(…について)やASAP(大至急)など以外にも、自分用のメモに使う英語の略語や頭字語(Acronym)のレパートリーを増やしていくのは、使える数が増えてくると、楽しいものです。
NBD(No big deal)とか、HTH(Hope this helps)とかNRN(No reply necessary)とか、いろいろあります。
ただこういうのも、ほとんどの場合は自分用として使うのが、無難でしょうね。
他の人に伝言メモで残したりすると、肝心の意味をわかってもらえなくて、トラブルになるケースがでてきそうですから。
ということで、このテーマは、今日でいったん終わりとしますね。
では、BFN!(Bye for now!)