アメリカ英語とイギリス英語の違いを学ぶには、この本で。
皆さんは、ふだん勉強されるとき、アメリカ英語とイギリス英語の違いについては、どれくらい意識されているでしょうか?
まぁ、覚えることや使いこなすことに必死で、とても細かい違いまで目配りしてる余裕がないよ…というのが、実際のところじゃないですかね。
ワタクシもそうでしたし、昔よりは多少違いに気を配るようになったものの、まだまだ全然ダメです。
しかし、外国語を話すということは、つまるところその国の文化や慣習の中に半身を浸けているようなものです。
両者の違いに関する知識を持っていることは、アナタが英語が上手くなればなるほどに、その上達を加速するいわばスパイスとして、じわじわと効いてくるのです。
ホントですって(笑)。
ということで、英語・英会話の上達に速攻で寄与するということはないと思うものの、後々のために読んでおいたほうが絶対によいと、自信を持ってオススメできる本を、ご紹介しておきます。
アメリカ人の英語 ― 文化と言葉のまるわかりガイド
(ディレリ・ボルンダ ジョンストン (原著・著),伊藤 菜摘子 (翻訳) 、NHK出版、¥1,050)
これは、ロンドンに移住したアメリカ人作家が、主にイギリス英語圏の人を対象にアメリカ英語との差異をジャンル別に記した原著”Speak American”の翻訳本です。
日本人向けの注釈は特段入れていないにも関わらず、まるで、そもそも私たち日本人の英語学習者のための本じゃないの?と思うくらいに、興味深く読めます。
今後、アメリカとイギリスに留学なり旅行なりでまたがって行く可能性のある方には、特にオススメしたいガイドブックとなっていますね。
ディナーにお呼ばれした時の振る舞いとかチップの目安、会話上タブーとなる話題など、渡航時のマナー本としても読んでも、様々な新しい気づきを与えてくれます。
また学習者にとっても、目からウロコ状態の一口知識的な記述が多くて、これまで英語に触れる過程で漠然とやりすごしてきたささいな疑問を、これ一冊でかなり解決できるかもしれません。
例えば、「24時間表記はアメリカでは基本的に使わない、16:30が午後4時半と理解できるのはアメリカでは軍人だけ」、なんて、ご存知でしたか?(金融業界の人なんかも、さすがにわかると思うんですけど…)
また、「トイレはどこですか?」は、なぜアメリカではWhere is the toilet?とは決して言わないのか?、とかね。
皆さんが辞書で見ているにもかかわらず、バクゼンと放置しているに違いない(笑)、米英のつづり(Spelling)の違いについても、わかりやすくまとめてあります。
文章を読んでいて、「あ、これはイギリス英語だ」と気づいたりする瞬間も、なかなか楽しくていいですよ。
ということで、読んだ分だけ英語、そしてアメリカとイギリスが身近に感じられるようになること間違いなしの、良質ガイドブック兼楽しい英語の読み物、です。
マジ、オススメですねぇ。