(2)おぼえては忘れ、忘れてはおぼえる。
世間では一般的に、「関連するものをまとめて覚えるほうが、記憶の助けになる」ということに、なっているようです。
短期記憶においては、あるいはそうかもしれませんので、テストが終わったら全部忘れてOK、というならば、それもよいでしょう。
ワタクシは昨日書いたとおり、英単語をグルーピングし関連づけて覚えるということが不得手でしたので、結果的に、バラバラの単語をバラバラの状況で覚えながら、手持ちのいわゆる可動語い数を少しずつ増やすやり方で今日に至っています。
結局、覚えた英単語は、あらゆる状況下において、すぐにパッと記憶の引き出しから瞬間的に取り出し使えなければ、少なくとも有効に活用されているとは言いがたいですよね。
この場合の「あらゆる状況下」というのは、”英文を読んでいる時はむろんのこと、会話で意味を正確に聞き取り、自分が手持ちのボキャブラリーから引っ張り出すことができて、和文を英訳するときにもスラスラと書ける”、という状態になります。
「読んで意味はつかめるけれども、会話の中でその単語が出てきたらわからないかもしれない、または、意味を思い出すのに少しばかり時間がかかりそう」というのでは、試験勉強前の詰め込み暗記と同じで、
「いつの日か必ず、忘れてしまいます。」
それはもう、ほとんど法則といってもいいくらいです。
一時期、あんなに時間を使って覚えたのになぁ、などと、その時に一生懸命勉強した自分の姿だけはぼんやり覚えているのですが(笑)、肝心の覚えたはずのあの英単語が、どうしても出てこない…となったりします。
で、つまるところ、上に書いたとおりいわば「英単語を血肉化する」ためには、その単語だけ単独でも自在に使えるという、自分の内面的な自信がつくところまで、持ってこなければならないわけです。
これは、我々がこんなにも膨大な日本語の単語をどうやって覚えていったのかを上手く説明できないように、結局おぼえては忘れ、忘れてはおぼえを繰り返していくしか、ないのではないでしょうか?
本当の意味で、「その単語を血肉化し使いこなせる水準まで持ってくる」ためには、ですが。
少なくとも、現時点でのワタクシの結論はそうです。
ですので、世間には英単語記憶法が数多くありますが、本当の意味でこれぞ決定版!ということは、なかなか無いかもしれませんよ。
覚えた後、3ヶ月後、そして半年後、1年後。
それくらいの月日を経過してもなお、読み・書き・話し・聞くという4つが覚えた直後と全く変わらない状態でスラッと出来ているなら、ホンモノですけれどね。
ということで、今のところ、一番おすすめの記憶法はと問われたら、「おぼえて忘れたら、またおぼえる。」ということになります…かねぇ。
このような結論で、ちょっと申し訳ないような気もするんですが(笑)。