(4)英文は速読するに限る。
英文の速読は、とにかく心の中で「速く!速く!」といいきかせながら読むことだけでよい、と昨日書きましたが、実はポイントがもうひとつあります。
それは、「新聞の特集記事でもエッセイでも旅行記でも、ひとまとまり完結したところまで読み終わるまでは、とにかく辞書を引かないこと!」です。
辞書を引くと、頭の中のエンジンがせっかく高速回転し始めたところで、いきなり逆方向にブレーキをかけようとするようなものです。
辞書を引かないまま読み終えると、なんとなく6割とか7割しか理解できていないという自覚が、ありありと自分の中に、残りますよね。
それでいいのです。完璧主義はイケマセン。
それよりは、量をこなすことを考えたほうがよいです。
なるべく色々なジャンルの英文を、速くたくさん読むようにする。
そう、日本語で新聞記事を読む時のことを、イメージしてみてください。
忙しい朝なんか、最初のパラグラフと、あと目に付いたところを数箇所拾って、細かいディテールは放置でしょ。
「日本語は読めばわかるが読まないだけ、英語は違うんだよ」、と思われますか?
でも、どちらもろくに頭の中に残っていないという点では(笑)、結果は一緒だと思うんですがね。
こういう類の速読の練習を長期間続けていると、いったい何が起きるか。
それは…
速読の効用、それは「わからない単語や文章があってもさほど気にならなくなり、気持ちの平静を保ったまま、長時間英文を読めるようになる」ことなんですね。
英文をちょっと読んだだけで頭が疲れて英語がイヤになってしまうヒトは、あなたの周りに、実に実にたくさんいるはずです。
英文を読むということは、英語を学習する日本人にとって結構体力とスタミナを要することなのですよ。
そういう意味では、マラソンの世界ですね。
本当の意味で、人生の長い期間にわたって英語を使いこなしたければ、いくら英文を読んでも疲れないように、自分の体質を作りあげていく必要があります。
この辺はリスニングでもライティングでも、同じだと思うのですが、速読の練習もしかり。
長く続けること、それ自体に深い深い意味があると思うのです。