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    2007年01月13日

    (2)大切な言葉

    「英語で会話している」瞬間は多々あるものの、「英語を通じてコミュニケートできた」と感じる瞬間は、ドナのこれまでの人生において、そう多くはなかったような気がします。

    で、これは、珍しくコミュニケートした、と実感できた数少ない話のひとつですが。

    あれは、さる×年前のこと…(遠い目)

    ドナは以前、仕事がら複数名のアメリカ人やイギリス人と働いていました。
    外資系ではなかったんですが、まあ海外向けのPRや海外の投資家向けに英語のリリースやレポート、英文の会社案内なんかを、彼らと一緒に作っていたわけですね。

    このころのドナは、いわゆるAccount Executive、まあ早い話が企画営業マンでして。
    営業やプレゼンをしてクライアントの注文をとった後、ネイティブのライターやエディターと一緒にプロジェクト・チームを組んで、進行を調整したりするのが仕事だったわけです。

    当時、ライターはだいたい日本語がかなり上手、なかには、日本に帰化したんじゃねえの?ってくらい、ペラペラな人もいまして。
    ま、種明かしをすれば、彼らは大体、ダンナや奥さんが日本人だったりするわけです。
    家に帰って日本語でしゃべりまくってりゃ、そりゃうまくなるわな。

    しかしその一方で、エディター、つまり編集という非常に大事な部分を担当する彼らは、逆に日本語ができるヒトがあんまりいなかったんですね。せいぜいカタコトくらいで。

    彼らは日本に数ヶ月短期ビザで滞在後、仕事が終わったら国に帰っちゃったりするのが普通でしたから、あまり日本語をおぼえる必要性を感じなかったんでしょうけど。

    で、ドナが当時組んでいたプロジェクトで、20歳台前半くらいの、小柄な女性のネイティブ・エディターがいまして。

    やはり日本語がほとんどダメだったので、英語でやりとりしながら、何本か一緒に仕事をこなしてきたわけです。

    そしてその彼女が、無事ワンシーズンの仕事を終えて帰国するときに、お別れの挨拶ということで、職場のワタクシのデスクに立ち寄ってくれたわけです。

    正直、エディターとしての力量は感心するほどではなかったんですが、とにかく一生懸命やってくれたんで、ドナはもうすごく感謝して、手を握らんばかりに(握りませんでしたけど・笑)、気持ちをこめて言ったわけですよ。

    "Well, don't know what to say though, You really did so much for me. I …, I REALLY appreciate it." といったようなことを。

    どうということのない、ごくありふれた、感謝表現でしょ?

    でも、それを聞いた瞬間、彼女の目に涙が玉のようにブワっと膨らんだかと思うと、いきなりポロポロと突然泣き出したんですね。

    もうそのときは、いきなり泣かれちゃって、え?と、ビックリしました。

    たぶん、異国の地で独り、気を張りつめて仕事していた部分が大きかったんでしょう。
    自分なりに精一杯やって、ずっと働いていた同僚からその努力を感謝され認められたんで、緊張の糸が切れてつい泣いちゃったんでしょうね。

    まぁ、これだけの話です。う~ん、書いてみると、ごくありふれた話ですね(笑)。

    でも、その瞬間の光景は、10年近くたった今でも、鮮やかに覚えているんですね。

    たぶんこれは、英語も日本語もない、本来的なコトバの力に属する話なのでしょうけれども。

    それでもその時、「自分のつたない英語でも、人の心に届いて感情を揺さぶることがあるのだ」、とはっきり身をもって体験したことは、確かです。

    ま、そういうこともあって、これからも英語・英会話を続けていくときに、上手い下手もさることながら、最後の最後は、コミュニケートできる、相手の心に届く英語を語れる自分でありたい、と、ふっと思う時があったりするわけです。

    以上、二夜連続の雑談でございました…。
         
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