(4)「英語がペラペラ」を考える
「パターンの交換としてのペラペラ」と、「理解した内容と意思交換によるコミュニケーションとしてのペラペラ」があるのでは、という話でした。
たぶん、世間一般で「あの人は英語がペラペラ」などと言われているのは、大体の場合は前者でしょう。
後者はイメージとしては、本格的な異文化コミュニケーター・同時通訳者クラスかなと思います。
日本語でも、私たちは結構パターン化した会話で日々を間に合わせている、ということですね。
ワタクシもサラリーマン生活長かったですが、よく考えたら会社でも、血の通ってない、パターン化した会話で一日がくれることが結構ありますね。
「部長、提出資料の締め切りは24日ですか?」
「明日は弁護士のチェックが戻りますので、次の25日でお願いします。」
という感じの。
夜、残業を終えて帰る途中の定食屋で、店のオバちゃんと今日はじめて人間らしい会話をしたことに気づいて、ガクゼンとするとか(笑)。
こう考えてみると、ビジネス英語の世界でも、先ほどのパターン交換だけでかなりのところまでやれるかな、とは思います。
(ま、パターン会話だけで会社生活送るのもマジつまんなそうですが、それはまた別の話、ということで)
いずれにせよ、初心者の段階では、語学修得ではこのような「パターン表現を大量に身につける」というのが、結構大事だと思います。
「場面別英会話フレーズ集」に象徴される本を買ってきて、ぶつぶつ覚えたり書き取ったりとか。「電話の英会話」「オフィスの英会話」の類ですね。
およそ習い事は「型」の習得に重きを置くものが多いですが、その意味では英会話も、確かにそういう部分がありますね。
「自分だけがパターンをいくら覚えても、相手がどう答えるかわからないんだから、結局一人相撲じゃないか?」と、思ったりしますか?
これはコワイことに、会話の片方がパターン化された問いを投げると、受け手の返答もパターンの域を出ないことがほとんど、といっていい現実があるのです。
(さっきの、サラリーマンの会話例なんかが、典型ですよね!)
ですので、まずは「パターン化された会話や表現を大量におぼえる」ことが、英語・英会話力を伸ばすのにすごく有効、ということは、ゼヒ心に留めておいていただきたいと思います。
続きはまた明日。